高次脳機能障害の方がデイサービスに来たら、どんな機能訓練をするの?
高次脳機能障害の方は、発症・受傷からすぐにリハビリテーションを開始する事が大切です。期間と目標によって3つのプログラムがあります。
- 医学的リハビリテーションプログラム
- 生活訓練プログラム
- 就労移行プログラム
発症・受傷直後は「医学的リハビリテーション」を病院などで行い、期間が経過するにつれ「生活訓練プログラム」更に「就労移行支援プログラム」と訓練の関わりが大きくなって行きます。
医学的リハプログラムは、医師(リハビリテーション科、神経内科、脳神経外科、精神科、内科など)、心理専門職、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、看護師、運動療法士、医療ソーシャルワーカーなどが行い、生活訓練プログラムや就労移行支援プログラムは、生活支援員や職業指導員などが行っています。いずれにしても、当事者のかかえる問題と目標を担当者間で共通に認識して、訓練に携わることが大切です。
デイサービスでは医学的リハビリテーションプログラムから徐々に移行する生活訓練プログラムを担っていきます。生活訓練は、利用者が日常生活能力や社会活動能力を高め、日々の生活の安定と、より積極的な社会参加ができるようにすることを目的としています。 高次脳機能障害のある方の場合、訓練をとおして障害に対する認識を高め、その代償手段を獲得することが大きな課題です。また、本人に対する直接的な訓練のみならず、家族への働きかけも含めた環境調整も重要です。
今日はデイサービスに来たら、どんな機能訓練をするか紹介していきたいと思います。
高次脳機能障害の方がデイサービスで行える機能回復訓練
高次脳機能障害の方が病院などで「医学的リハビリテーション」を行い、その後デイサービスで行える「生活訓練プログラム」で実施する機能回復訓練を紹介します。
1. 記憶力訓練
- 日記をつける
- カレンダーを使って予定を管理する
- メモを取る習慣をつける
2. 注意力訓練
- 集中力を要するゲームや作業
- 二つの課題を同時に行う練習
3. 遂行機能訓練
- 料理や工作など、手順を踏む作業
- 計画を立てて実行する練習
4. 社会的スキル訓練
- ロールプレイングを通じたコミュニケーション練習
- グループ活動への参加
5. 日常生活動作(ADL)訓練
- 着替え、食事、整容などの基本的な生活動作の練習
6. 代償手段の獲得 スマートフォンやタブレットを使用した記憶補助
- 環境調整や道具の活用
7. 運動機能訓練
- バランス訓練
- 強調訓練運動
まとめ
訓練の効果を高めるためには、反復練習が重要です。デイサービスでの訓練と家庭での継続的な取り組みを組み合わせることで、より効果的な機能回復が期待できます。これらの訓練は、個々の症状や程度に合わせて、機能訓練指導員が適切なプログラムを組み立てます。筋トレデイサービスビーボでは、少人数制で一人ひとりに合わせたケアを提供し、自主性を尊重しながら社会とのつながりを維持・回復することを目指しています。